硫化しにくい銀粘土・アートクレイST 性能実験

アートクレイST・925・純銀粘土・プラチナシルバー

画像左から順に

プラチナ入りシルバー・925(スターリングシルバー)・純銀粘土・アートクレイST 

st02.JPG (20728 バイト) いぶし液 に浸してどれほど変色するか実験です

プラチナ入りシルバーは当店で鋳造したものです。純銀95:プラチナ:2.5:パラジウム2.5
925は純銀92.5:銅7.5 (鋳造)
純銀粘土 純銀99.9パーセント
アートクレイST(耐硫化銀粘土) 純銀99パーセント

st03.JPG (20856 バイト) 温度 約38℃
610ハップ 3パーセント溶液

上記の条件で3分・10分・30分

3分後

少し光ってわかりにくいですが
銀粘土(右から2番め)よりも925の方が黒いです

プラチナ入りシルバー・アートクレイSTは黄色っぽくなっているだけ

10分後

925は真っ黒・銀粘土もかなり黒っぽくなっています

アートクレイSTがかなり変色しているように見えますが、すこしオレンジ色っぽくなっているだけです。プラチナ入りシルバーも黄色っぽくなっているだけ

30分後

925と銀粘土は真っ黒

プラチナ入りシルバーもかなり青っぽく変色
アートクレイSTはオレンジ色(耐硫化性能はかなりの物です)

この実験は念のため、同じ条件で2回行いました。
変色の度合いは1回目はアートクレイST・2回目はプラチナ入りシルバーの方がより変色が少なかった。
微妙に違いが出ましたが、925・銀粘土においてはおおよそ2回とも上記のような感じになりました。
写真もわかりづらい(光の加減で色が濃く見えたり薄く見えたりする)ので、結果をまとめておきます。

☆アートクレイSTの耐硫化性能はかなりすごい!通常身につける上では黄色っぽくなるだけで黒くはならないと思います。
☆最近よく耳にするプラチナシルバーもかなりのものです。アートクレイSTとほぼ互角  
 でも、アートクレイSTは約1パーセント他の金属がはいっているだけなので、STの性能の方がすぐれている!と言えるかな。
☆925は変色しやすく、硫化とともに光沢までなくなりました。純銀粘土作品の方が変色しにくいようです。

 

 

★ちなみに・・・ アートクレイSTはいぶして黒くする事が出来るか? 実験もしてみました
結果は100℃で10%のいぶし液につけたら1,2分ほどで真っ黒になりました。
硫化しにくいけど、いぶす事は可能→st07.JPG (9897 バイト)

 

注☆銀の硫化(変色)は硫黄(硫化水素)・水分・温度等の条件によって違います。
  また、表面の研磨の度合いによっても多少違います。
  アートクレイSTとプラチナ入りシルバーは変色しにくい事は確かですが、上記実験の変色の度合いについては目安程度にお考え下さい。
  上記実験は銀にとってはかなり過酷な条件下ですので、日常生活ではここまで変色する事はまずありません。


変色防止液の効果

シルバーコート
変色防止液 処理

銀粘土作品を液に30秒ほど浸けて、すぐに水洗い→乾燥

st08.JPG (16721 バイト)

銀粘土作品 上記の38℃いぶし液に3分

ほとんど硫化してません

st09.JPG (15416 バイト) 925作品 上記の38℃いぶし液に3分

残念ながら925はかなり変色しています
しかし、処理しない場合と比べると格段に硫化は防いでいます。

st10.JPG (10974 バイト) 10分後

銀粘土はオレンジ色・925は真っ黒

 

☆この実験では、条件的にコーティング材が溶けてはがれる可能性が高いかなぁと思ったんですが、かなり強固にコーティングしているようです。
 日常条件においてはかなり長期間効果があります。(カタログスペックでは約3年効果は持続)
 
 
☆コーティング材の用途ですが
 コーティング材は金属表面に皮膜を作って硫化を防ぐので、ジュエリーを身に付ける場合はコーティングがこすれて取れてしまいます。
 ジュエリーを長期保管しておく場合、また展示等の際にはかなり効果があります。
 
☆皮膜の強度について
 コーティング処理した後、上記実験のジュエリーを部分的に布で強めにこすっておいたのですが、能力はまったくと言っていいほど落ちておりません。
 つまり、コーティングした後ある程度乾いた布などで拭いてもなかなかコーティングは落ちないのです。
 コーティングしておくと、皮脂なども簡単に拭き取れるので展示しておく場合などにはぜひコーティングしておく事をおすすめします。


個人的な意見ですが

最近、変色しにくいパラジウム入りやプラチナ入りシルバー・アートクレイSTなどのが登場しましたので実験してみたんですが・・・

銀には”いぶし銀”という言葉もあるように、時間と共に味の出る金属であり、また、磨けば一番白く輝く美しい金属でもあります。
味わいのある銀を選ぶか、美しさの持続する変色しにくい銀を選ぶか
どの素材が優れているかではなく、作るデザイン、自分の求める風合いによって、この素晴らしい素材を上手に使いわけて頂けたらと思います。


銀は金属の中でも電導率・反射率ナンバーワンという大変役に立つ金属。でも、ちょっと放っておくと黒くなってしまう可愛くてやっかいなやつです。
しかし、銀は磨くのもひとつの楽しみであり、磨くほどに愛着がわくものだと思っています。
銀という素晴らしい素材を上手に使って思いっきり楽しみ、より深く愛してくださいませ (^-^)


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